スリーステップ時間停止法 ☆☆☆ by中島タロー

たった三歩で心理的な時間を停止させきる方法をご紹介する1テーマ完結型ブログ。「瞬間さえも無い今」に溶け込み悟りに迫る道がここに。

14・《ご質問へのお返事》

以前「あいさん」という方からご質問を頂戴しておりましたので、遅ればせながら今回この場を借りてお返事させていただきます。

【ご質問】
「没入法」の数息観を昨日から練習していますが、100を1セットとして2セット目で息を数えていると、知らぬ間に眠ってしまいます。
1セット目でも20を過ぎた頃から眠くなったり、数を数えているのに雑念が湧いたりします。集中力が足りないのでしようか?
最初はこんなもので続けるうちに出来てくるものでしょうか?
またマスターできたと分かるのは、何によってでしょうか?

【私からのお返事】
数息観には「100を1セットとして数える式」の他に「10を1セットとして数える式」もあります。あなたのように「100を1セットとして数える式」だと集中力が続かないという方は「10を1セットとして数える式」、あるいはもっと言いますと「5や3を1セットとして数える式」に切り替えてみるのも一つの手だと思います。「5や3を1セットとして数える式」というのはもちろん私が考えたものですけれども。
こういう短めのものならば1セットが終わる前に集中力が途切れてしまうなんてことはないでしょう。問題はそれを何セット続けるべきかということですが、そこのところはあなたに無理の無い範囲で自由に決められたらよいと思います。

ちなみにおさらいになりますが、数息観を使った「没入法」の実践において我々がしなければならないのは、呼吸を数える行為に100パーセントの心で没入すること、あるいは成りきることです。ここに言う「100パーセントの心」とはあくまでも自分から見た100パーセントの心だということを付け加えておきます。

さてあいさんの最後のご質問は、(その数息観を使った「没入法」が)マスターできたと分かるのは何によってでしょうか? ということですね。
直接的な答えにはなってないでしょうが、今は次のように申し上げておきましょう。私の基準では、呼吸を数える行為も含めてある一つの対象の中に心を全部入れるとはどういうことなのかが頭や理屈じゃないところで理解できたら、つまり体験として理解できたら、その段階で取あえず「次のステップに進むための最低限の資格」はあなたにあると言えます。なのでまずは、その段階を目指していただきたいと思います。

ここからはついでの話です。
前述のようなわけで「没入法」の実践者に最低限求められるのは、ある一つの対象の中に心を全部入れるとはどういうことなのかを頭や理屈じゃないところで理解することです。そして「観察法」の実践者に最低限求められるのは、ある一つの対象の外に心を全部出すとはどういうことなのかを頭や理屈じゃないところで理解することです。
この二つのことができますと、「第三ステップ」すなわち、ある一つの対象の中でもなく外でもない中間点(真ん中)に心を全部置くことの意味もまた、頭や理屈じゃないところで理解できるようになるものです。

 

もう一つの時間停止法『動的時間停止法』のことは最終ぺージで。